泣き笑いのカギ交換

独り暮らしをしていると、鍵を持ち歩くことは日常すぎる日常です。
最近では暗証番号式の高度なドアを設置しているアパートやマンションもありますが、未だに多くの単身者がカギを持って出かけているでしょう。
なくすと大変です。
郵便ポストに合いカギがあるから大丈夫って?オートロックで郵便ポストが共同エントランスの中にあったらダメですよね。
そもそも郵便ポストにたどり着けません。
一度、とんでもない失敗をしてカギをなくしたことがありました。
海外旅行での出来事でした。
帰国の数日前、その衝撃の事実に気づいてしまったのです。
スーツケースやら服やら何やらどこをどう探しても見当たりません。
ものの見事に家のカギが消えていました。
さて、困りました。
帰国しても家に入れません。
日本到着予定時刻は6時です。
カギ屋さんにカギを交換してもらうにしても、家に着くころに開いているお店があるかどうか。
開いていなかったら、せっかく帰国してもまたホテルか旅館かに泊まらなければなりません。
ドキドキの帰国です。
マンションの管理センターに連絡してなんとかエントランスには入れるようにしてもらえたのですが、部屋にはもちろん入れません。
家に着きました。
すでに8時を過ぎていました。
スーツケースをごろごろ引きずって近所のカギ屋さんを探します。
一軒目、開いてません。
2軒目、なんと開いてました。
事情を説明すると、すぐに来てくれ、あっという間にカギを交換してくれました。
そしてその日のうちに部屋に入ることができました。
カギの交換料は決して安くはありません。
けっこう取られます。
海外旅行で散在した挙句にカギの交換料まで取られるのですから、内心泣いてました。
でも、夜遅い時間まで店を開け、さらにすぐに駆けつけてくれるカギ屋さんがなかったら、部屋にも帰れませんでした。
部屋のドアを開けた瞬間、ホッとして笑ってしまいました。
大阪では多くの人々が単身でアパートやマンション暮らしをしています。
長い生活のなかではカギをなくすこともあるでしょうし、カギそのものが変形してしまうようなことだってあるかもしれません。
そんなとき、近所のカギ屋さんは強い味方になってくれます。
改めてそんなことを思いました。