戸締まり用心火の用心、という言葉は子どものころから慣れ親しんできた言葉ですが、こういう基本的な「用心」というのは本当に大切なんだなぁ、と思い知らされた出来事がありました。
それは同じ会社で働く同僚の身に起こった出来事なのです。
彼女は大阪で一人暮しをしています。
私も同じ独身一人暮らしという共通点があるせいか、日ごろから親しくしているのです。
そんな彼女が、連休に海外旅行へ行くことになりました。
3連休に年休をつけて1週間のバケーションだそうです。
優雅でうらやましいわー、なんて言いながらも、人の旅行というのもけっこうワクワクするものですね。
あっという間に1週間の休暇が終わり、帰ってきた彼女に「おかえり。
旅行どうだった?」なんて話しかけると、彼女は休み明けなのにもかかわらず実に浮かない顔をしているのですよ。
どうしたのかと聞きましたら、旅行は楽しかったけれども、帰ってきてからえらい目にあったというのです。
正確に言うと、えらい目にあっていた、という過去形なんですよね。
何かというと、日本を離れている間に、留守宅に泥棒に入られたそうです。
これはショックですね。
玄関のカギが壊されていたようなのです。
家の中は荒らされています。
旅の疲れもそのままに、警察に通報して、お巡りさんはやってくるし、現場検証もあったりして、てんやわんや。
ひとしきり終わった後にはもうグッタリしてしまったそうですよ。
現金や他にも盗られたものはあったようですが、ただ、クレジットカードやキャッシュカード、パスポートなどの大事なものは旅行に携行していったので、無事だったのが、せめてもの不幸中の幸いだったようです。
私はその話を聞いて、心から同情すると同時に、自分にとっても人ごとではないと思いました。
自分の家に帰ってから玄関を点検してみますと、一応しっかりしたカギなのですが、もし壊されないかというと、やや心もとない気がしました。
彼女の轍を踏まないためにも、この機会にセキュリティ性の高いカギに交換することにしました。